就活にかかる費用のうち、最も大きな割合を占めると言っても過言ではない「交通費」「宿泊費」。
とくに地方学生にとってはかなりの額になることが予想され、いかにこの額を減らすかは死活問題。
私も就活をしていた当時は泣きそうになりながらなけなしのお金をやりくりしていました。
そんなかつての私のような学生にこそ知っておいてほしいのが「交通費支給・補助あり」の就活イベントの存在。
賢い学生はこうしたイベントをうまく活用しながら就活を進めているんです…!
知らないとめっちゃ損ですね…
今回はどうやってこうした補助を利用するのかを具体的に解説していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください!
- 住む地域で大きく違う就職活動費の平均額
- 就活で交通費が占める割合は増加傾向
- お金をどうやって捻出するのか?
- 就活生は安く抑えるために色んな工夫をしている
- 交通費支給の企業を利用するのが効果的
- 交通費支給をしている企業はごく一部
- 説明会で交通費補助があるイベント
- ミーツカンパニーの口コミ
- 効率的な就活を行うことが何よりも重要
- まとめ
住む地域で大きく違う就職活動費の平均額
まずはこちらのデータを見てください。
キャリタスという就活サービスを提供している株式会社ディスコが学生モニターに実施した調査を元に作成された「就職活動の費用」に関するデータです。
学生が住んでいる地方ごとに集計されているため、地域ごとの就活費用の特徴が明確に出ています。
(2018年卒者を対象にした調査)
この結果によると、交通費や宿泊費以外の部分では地域ごとにかかる金額に大きな差はありません。
一方で特に交通費は地域差がかなり大きく、「北海道」や「九州・沖縄」では11万円超えなのに対し、「関東」では4万円強と軽く2倍以上の差がついています。
こうした地域差が積み上がっていった結果、就職活動費全体でも地域による格差が浮き彫りになっています。
就職活動全体でかかった金額の平均額は、九州・沖縄で218,348円で最も高くなっており、次いで北海道で216,477円、と20万円超えとなっています。
一方で関東は118,891円と九州・沖縄や北海道のおよそ半額となっています。
都市圏にアクセスしやすい近畿や中部地方も14万円台と大きな差はみられません。
地方に住んでいるというだけで就職活動にかかってくるお金が倍近くになるなんてなんだかやりきれませんね…
就活で交通費が占める割合は増加傾向
株式会社ディスコの調査からもわかるように、都市圏から離れるほど就活にかかるお金は格段に増えます。
交通費や宿泊費以外の項目では地域による差異はあまりみられませんので、都市圏から離れるほど交通費及び宿泊費が就職活動費全体に占める割合は大きくなっていきます。
就活費全体に占める交通費の割合は
- 関東で「39.3%」
- 九州・沖縄で「50.8%」
- 北海道ではなんと「51.1%」
にもなります。
しかし関東ですらかかるお金の4割近くは交通費という現実に驚かされます。
やはり交通費の負担を小さくすることが就活全体の負担感を小さくすることに繋がりそうです。
また2017年卒と2018年卒の費用を比較したデータもあります。
これを見るとほぼ横ばいの項目が多い中、交通費の項目が相対的に大きく増えていることがわかります。
明確な理由は定かではありませんが、受験者数は減少傾向にあるというデータもあるので1社あたりの企業への訪問回数が増えている状況があるのかもしれません。
企業側も余力があまりないなかで新卒採用では特に選考を慎重に進めていることが背景にあるのかもしれません。
お金をどうやって捻出するのか?
ここまで見てきたとおり就活には学生が簡単に拠出できる額を大きく超えるようなお金がかかってきます。
それでは多くの就活生はどうやってこのお金を工面しているのでしょうか?
データによると、約半数の学生は親からお金を出してもらうことでなんとか就活を行っているようです。
新卒の恩恵を授かった経験の多い親世代だからこそ新卒で就活を行う子どもに経済的な支援を惜しまない傾向があるのでしょう。
一方完全に自分で工面した人も約4割います。
どちらが偉いとか正しいとか言うわけではありませんが、現状の就活は構造的に親に大きな負担を強いる仕組みになっていると言えそうです。
ちなみに私は自分で工面しましたが、それなりに苦労を要する道でした…
(しかも北海道住みだったので額もがんがん膨れ上がり…)
参考:就活お金かかりすぎ問題。交通費にクレジットカード使いすぎて地獄を見た、愚かだった私の体験談。 - のさかんぱにー!
就活生は安く抑えるために色んな工夫をしている
こうした現状に立ち向かうために就活生は色んな工夫を凝らしています。
多くの就活生が行っているのは「費用を抑える」という方法。
- 夜行バスを利用する
- ネカフェやカプセルホテルに泊まる
- 金券ショップで安い切符を手に入れる
などなど私が聞いてきた範囲内でも様々な手段を講じて費用を抑えているようです。
しかし結局はどれを使うにしろ、安さを選ぶためには自分の持っている何かしらのリソースを失うことになるわけです。
それは時間かもしれませんし、体力かもしれませんし、自由度かもしれません。
できるだけ万全の状態で就活に臨みたいものの、費用を抑えるという方針をとっている以上はなかなか難しいですよね…
交通費支給の企業を利用するのが効果的
そんななかすごく上手に就活をやっていた友人がいたんですが、彼がとっていた手段は「コストを減らす」のではなく「使えるお金を増やす」というもの。
どういうこと?バイトでもするの?という感じですが、そうではありません。
もちろんバイトをするのもありですが、時間を切り売りするのでかなり消耗しますしね。
そうではなく彼が使っていた作戦は、具体的には「交通費支給の企業」をうまく使う、というものでした。
特に大手の企業などとなると面接などで訪問する際には「交通費が全額支給」などという企業もあったりします。
彼は学歴も申し分なく、非常に優秀でしたので書類選考の通過率も高く、こうした大手企業をうまく使うことで交通費を浮かせていたのでした。
すげえ…!
交通費支給をしている企業はごく一部
しかしこの方法の問題点は、誰でも同じことができるわけではない、ということです。
事実リクルートの調査によると、面接や説明会で交通費を支給することがある企業は全体の約36%にとどまっています。
さらに支給することがあると答えた企業でもそのうちの60%は最終面接のみの支給なんです。
これでは正直「おまけ」程度としか言えず、交通費を賄うには程遠い状態です。
交通費が支給されるためのハードル高すぎません…!?!?
説明会で交通費補助があるイベント
じゃあ、交通費補助を受けるのはもう無理なのか…?というと、そうでもありません。
地方学生の就職活動にかかる交通費があまりにも多い現状を憂いて、地方学生を対象に交通費補助を行っている就活イベントもあるんです。
例えば「MeetsCompany 」という合同説明会イベントがあるのですが、こちらの説明会では地方からの学生には交通費が支給される日程もあるんです。
日程の後ろに※印付きで但し書きが書かれていますが、ここに「地方学生には交通費支給」とか「初参加でQUOカード3000円!」などといったことが記載されています。
QUOカードはコンビニなどでも使えるので、高速バスの料金の支払いなどの際には利用できるので、実質的に交通費として使うことも可能ですね!
ミーツカンパニーの口コミ
口コミを見てみるとなかなか良さそうな印象です。
わい5月ごろにミーツカンパニーで内定取ったやで 面接行ったりするのめんどくさかったからね
— 千菓(ちか)@26セントレア/小梅 (@chika_ncs) 2016年10月26日
なんか7社ぐらいの合説で、各社10分くらいの企業説明と15分ほどの座談会のタイムテーブルなんだけど、基本10分で説明しきれてないから座談会は話の場と言うより企業説明の延長
— だいりー (@daiya777altosax) 2018年5月9日
合説終了後にミーツの人がリクルーターとして1人に付き1人付いて、色んな相談とか乗ってくれた
意外と悪くはなかったかな?
意外と悪くなかった、行って損ではなかった、という感想が良く見られます。
そういえばミーツカンパニーのイベント、選考直結型イベントで結構いい感じやったけど、結構コミュ力求められて非常に疲れた
— ともみ@タガタメ (@n_3500) 2018年6月8日
すみませんあと一つ伝え忘れたことがあります💦
— ともみ@タガタメ (@n_3500) 2018年6月15日
ミーツカンパニーのスタッフと面談する時間があります。自分がどのような企業を探しているか話すと、スタッフの方が本日参加している企業以外の企業の求人票を渡してくださり、紹介していただけます。これも結構役立ちます。
長々とすみませんでした💦
一日に多くの人と関わることになるので体力的には結構疲れるかもしれませんが、内容自体はなかなか良さげです。
効率的な就活を行うことが何よりも重要
私は正直、既存の就活のやり方は効率がかなり悪いと思っています。
既存のやり方というのは、「大手就職サイトに一斉に登録して、何十社も応募して、面接で初対面の応募者と面接官同士がちょこっとだけコミュニケーションをとって、何回にも分けてすこしずつ面接して、やっと仕事が決まる」というもの。
トータルのコミュニケーション量とか、お互いの理解度とかを考えた時に、これが本当にいい方法だとはとても思えません。
最近はそういったことに企業側も気づき始め、新しい就活のカタチを実現する取り組みが盛んになってきています。
そのひとつが上でも挙げた「MeetsCompany 」です。
このイベントは「企業側の人事決定権を持つ人のみが参加」という条件が定められているため、無駄なコミュニケーションを省いて、とにかく相性が合うか、をその場で判断することが出来ます。
3回も4回も面接に行って最終面接まで進んだのに落とされた、なんて無駄なことをしなくて済みます。
なんならその場で内定の直前まで話が進むこともあるそうです。
その他にも近頃注目されているのが「スカウト型」の就活システム。
学生は自分のプロフィールや選考状況を記載しておくだけで、企業側から選考オファーが来る、という仕組みの就活サイトです。
企業側は自分の会社と相性が良い、と感じた場合にのみ連絡をくれるので、無駄なコミュニケーションコストがかかりません。
有名なのは「キミスカ」というサービスでしょう。
登録しておけば新しい企業との出会いもあるかもしれないので、とりあえず登録だけしておいても損はないですね。
まとめ
就活にかかる費用をやりくりしている学生の方は、本当に苦労されていると思います。
私自身、限界まで節約してバイトもしてあまりの忙しさとプレッシャーに一時は本当にボロボロだったこともあるので、その気持は痛いほどわかります。
だからこそ、使えるサービスは可能な限り使って、効率の良い就活を実現し、すこしでも負担を減らしながら日々の活動を行えることを願っています。
日本の就活は構造的な欠陥も正直たくさんあると思います。
でも少しづつ現状をどうにかしようという精神を持った企業やサービスが登場しています。
参考:就活お金かかりすぎ問題。交通費にクレジットカード使いすぎて地獄を見た、愚かだった私の体験談。 - のさかんぱにー!
自暴自棄にならず冷静に自分の道を見定めて判断していっていただければ良いのかなと思っています。
時には「就活」という方向だけが全てではないかもしれないということも頭の片隅においておいていただければいいかもしれません。
参考:就活が引くほどめんどくさいので就活しないで生きていく方法を大真面目に考えてみた - のさかんぱにー!
この記事を読んだ方の人生が良い方向に進んでいくことを願っています。