札幌発
カフェでもファーストフード店でも電車の中でも、
人の語りの中には怒りが溢れていて、
批判や苛立ちがあふれていて、
鼓膜を震わせたその音で
ぼくの気持ちはぐちゃっと歪む。
ネガティヴな感情ほど衝動的に伝えたくなるようだ。
勢いに任せて言葉にしてぶつけることで、
胸の内にたまったモヤモヤを消化できる。
感情のままに言葉をぶつけている彼ら彼女らには
それをぶつける相手がいる。
それは信頼なのか、軽視なのか。
鬱々とモヤモヤをずっと抱えているのは
感情を吐き出す捌け口が見つからず、
自分の胸のうちにずっと溜め込んでしまうからなのだろう。
感情ってやつは循環することで、
新鮮さを保つのだ。
吐き出すから、取り入れられる。
停滞すると濁って歪む。
川の流れみたいだ、
停滞すると、淀む、澱む。
感情を抑圧するのは、
あまりに礼儀正しすぎるからであるように思う。
お行儀が良すぎるからであるように感じる。
感情を晒せるのは、
ある種、自分を信じているからだ。
行儀よくしたってバカを見る。
飲んで飲まれてゲロを吐こう。