バンドが好きだ。
ネガティブでどうしようもない鬱屈としたものを抱えながらも
前だと信じられる方向にもがいていく中で
切実な叫びを曲として歌いあげる、そんなバンドが好きだ。
からりと爽やかに歌い上げられたきらきらした曲も
美しくて素敵なんだけど、
どうしようもない何かが込められたどこか迫力のある曲が、
おれはやっぱり好きだと感じる。
今日はそんなような曲を響かせる大好きなバンドの曲たちを
3つほど紹介させてほしい。
ひとつめ。
『1〇歳』phatmans after school
札幌発の4人組バンド。
作詞作曲を手掛けるVocal,Guitarのヨシダタクミの
切実さがにじみ出る、なのにさっぱりした世界観が特徴。
バンドのキャラクターであるクマのpasくんがかわいい。
ふたつめ。
『鳴らせ』マカロニえんぴつ
2012年はっとり(Vo/Gt)を中心に神奈川県で結成。メンバー全員現役音大生の次世代ロックバンド。
印象的なPVで話題になり、ユーチューブで38万再生(2016/3/15現在)。
このPVに出演している女優の華歩さんは
「アンニュイ系」モデルと言われてるそう。
アンニュイとは「退屈、倦怠感、けだるい、憂鬱」と言う意味らしく
憂鬱の中にひそむ闘志みたいなものを持ったマカロニえんぴつには
まさにぴったりだと思う。
みっつめ。
『ジムノペディック』藍坊主
神奈川県小田原市出身の4人組ロックバンド、藍坊主。
初期の青春パンク的な雰囲気から徐々に変化し
最近は独特の柔らかさを持つようになってきているが
とにかく特徴的なのはその言葉のセンス。
独特の言葉選びにぜひ注目してほしい。
「アルミホイールを噛んだ味がしそうな火曜日」
なんて言葉が出てくるだろうか、普通。
どのバンドもひねり出した言葉が
何とも言えず美しいと思う。
言葉をひねり出した跡が見える曲って
万人には響かないかもしれないけど
同じやるせなさを抱えた人にはまっすぐに届く。
爆発しそうな憂鬱を抱えた時、
ぜひこんな曲たちを思い出してほしい。