時々大切な人に対してすら、ひどいことを考える。
どん底まで落ちればいいのに、と思ったりする。
他人が自分より下だと安心する。
その安心のために、誰でもいいから自分より下の存在になってほしくなる。
自分が努力して這い上がってやろうなんて根性がないのだろう。
他人を落とすことで相対的に自分が上になることで満足する。
満足するというよりも、ほっとする。
ああこれでおれの存在に価値がでた、よかった。
そんなことを考えたりする。
小学生の頃からそうだった。
なまじ人よりも勉強ができたから、いつも他人より上だった。
周りの奴らはなんてバカなんだろう、といつも思っていた。
勉強そのものが好きで勉強していたのではなく、勉強することで人よりも上に立っている自分が好きで勉強していた。
そんな感情を内に抱え込んだまま24歳になった。
自分でもなんて幼稚なんだと呆れる。
その根底には自分に対する卑下、自信のなさ、自分という存在に対する評価の低さがある。
人より上なら安心だ。
じゃああいつを落とせば安心だ。
でも上ってなんだろう。
なにが上でなにが下なんだ。
学歴?リア充?会社?お金?友人?恋人?権力?腕力?容姿?
朝からどす黒いものかドロドロと流れ出てしまって、視界がぐらぐらする。
こんなときちょっと自分が嫌いになる。