名古屋市西区、四間道(しけみち)と呼ばれるかつて商人たちが軒を連ねた城下町の古い町並みがある。
江戸時代のはじめに名古屋城の築城とともに産まれたとされ、現在でも当時の雰囲気を思わせる趣のある建物が点在している。
そんな四間道に位置するのが今回ご紹介する「SAKE BAR 圓谷(まるたに)」。
江戸時代の米蔵を和モダンな雰囲気に改装した店舗が特徴的だが、個人的には何と言っても奥三河の食材を使った創作料理が絶品。
そしてお店の名前を冠した「圓(まる)」「谷(たに)」など蔵元直送の生原酒がたまらない。
名古屋らしいものを食べつつ上品な食の体験を求めている人には特におすすめしたいお店だった。
趣ある佇まいの店舗。雰囲気は抜群
四間道の落ち着いた細道沿いに割りとひっそりと佇む店舗。
外観は派手さはなく、知らなければぱっと入るのは難しいかもしれない。
しかし一度足を踏み入れると、そこは上質な和モダンの空間。
高い天井がかつての米蔵を偲ばせる。
むき出しの木の梁が力強く、程よい暗さを保つライトがいい味を出している。
空間としての満足度は非常に高い。
お祝いの席や、重要な酒の席にも十分対応できるお店なのでは。
場所は上記の通り。周辺にも名店が並ぶ界隈だ。
料理&日本酒のメニュー
それではメニューを簡単に見ていこう。
(それにしてもメニューの表紙がモダンでクールなデザイン、質感だ。)
この日のおすすめ日本酒メニューは上記のようになっていた。
フードのオススメは上記のようなラインナップ。
奥三河の食材を使ったものが数多く揃えられ、否が応でも期待が高まる。
ちなみにレギュラーのメニューでチーズが結構推されていた。
日本酒と一緒に楽しむのだそうだ。こちらもなかなか注目かと。
いざ実食!この日食べた料理を一挙に
それではこの日私が頂いた料理を一挙に見ていくことにしよう。
まずは日本酒を注文
せっかくなので店名を冠しており、公式サイトでも一押しの「圓(まる)」「谷(たに)」をいただいた。
個人的には特に「圓(まる)」が衝撃的でワインかと思うようなフレッシュさを感じながら、日本酒の深さも感じるような一杯だった。
お通し
お通しは3種。いきなり日本酒が進んでしまうラインナップ…。
どて煮
非常にまろやかで甘さが引き立つ、かといって過剰な味噌の主張がない、上品などて煮だった。
どて煮のイメージを覆される人も多いかもしれない。
肴6種盛り合わせ
当然のごとく日本酒との相性抜群。
あいち鴨の朴葉味噌焼き
じっくり葉の上で焼き上げる「あいち鴨」。
火をいれずとも食せる肉らしく、ほんのり色が変わったくらいで食べると良いとのこと。
クセなどなく朴葉の香りと味噌の香りに絡む鴨肉が絶妙。
ベームスターゴート
最後にチーズを肴に日本酒をいただく。
やぎ乳のチーズは初だったが程よく強い香りと淡白だけど濃いミルキーさが甘めの日本酒にバッチリだった。
「上品な名古屋らしさ」という新境地。そして素晴らしい日本酒。
なんとなく「名古屋めし」というと典型的な料理になってしまいがちだが「上品な名古屋ご飯」という新境地を見た気がした。
日本酒も素晴らしく、双方を引き立てあっていたように感じた。
お店の雰囲気や店員さんの対応も素晴らしく、ぜひまた来たいと感じさせてくれた。
個人的には名古屋に観光で訪れる方に強くおすすめしたいとともに、名古屋在住の方でもぜひ記念日などに使っていただきたいと思う。